縦置きスタンド

Vertical Stand

家庭用ゲーム機の縦置きスタイルを定着させた、工業デザインの金字塔。ミレニアムの夜明けにソニーが打ち出した「モノリス」的造形美を象徴する逸品です。

説明

PlayStation 2専用の縦置きスタンドは、実用的な省スペース機器という枠を超え、ソニーが提示した高級感のあるビジュアル演出の極致でした。初期型の「厚型」PS2と共にリリースされたこのスタンドは、家庭用ゲーム機を単なる玩具から、リビングルームを飾る高級AV機器へと昇華させようとした当時のソニーの意図を如実に物語っています。かつての家庭用ゲーム機は非公式に縦置きされることもあり(PS1のレーザー読み取り不良対策として横倒しにしたユーザーも少なくありませんでした)、PS2は最初から縦置きを前提に設計と排熱が考慮されていました。このスタンドは単なる周辺機器ではなく、摩天楼を彷彿とさせる本体のシルエットを完成させるための不可欠な要素だったのです。

その物理的設計は、プロダクトデザイナー後藤禎和氏が掲げたコンセプトを色濃く反映しています。本体ベースに施された青のグラデーションは、地球から宇宙の漆黒へと至る境界を表現しており、SCPH-10040はそのデザイン言語を拡張する存在でした。半透明の「グラデーション・ブルー」の樹脂と黒いテクスチャ加工が施された底面からなるこのスタンドは、コインで回す専用ネジで本体と強固に連結されます。これにより、高速回転するディスクドライブの振動から本体を守り、高重量な本体を安定させる役割を果たしました。

SCPH-10040を装着することで、2000年代初頭の象徴的なプロモーション映像の記憶が鮮烈に蘇ります。この成功を受け、後継の薄型PS2用としてSCPH-70110SCPH-90110も製造されましたが、それらはコストダウンされた不透明なプラスチック製であり、初期型特有の高級感ある半透明の質感は失われました。さらに、サクラ・ピンクやパール・ホワイト、アクア・ブルーといった限定カラーの本体に合わせた専用スタンドも展開されており、これらカラーバリエーションの完品(CIB)は、今日に至るまで収集家にとって垂涎の希少品となっています。

データシート

商品名
  • Vertical Stand
原題
  • 縦置きスタンド
商品コード
  • SCPH-10040
種別
機器分類
販売地域
製造元
発売日
登録日
  • 2020年1月1日