System Software Update (Version 2.0)
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PlayStation 3のシステムアップデート用ユーティリティディスク。ブロードバンド環境が未発達であった時代に、大規模なソフトウェア更新を円滑に配布する目的で、物理メディアとして提供された。
説明
『System Software Update (Version 2.0)』は、HDゲーム黎明期を象徴する極めて特異な品である。2007年後半、PAL地域にて配布されたこの物理ディスクは、当時まだ不安定だったブロードバンドインフラや厳しいデータ通信制限を抱えるユーザーを支援する目的で、主に雑誌の付録や郵送によって提供された。アップデートファイル自体は約120MBと軽量であったため、ソニーは高価なBlu-rayやDVDではなく、コスト効率に優れたCD-ROMを採用した。今回取り上げるオーストラリア版は、シンプルな紙製スリーブに封入された簡素な形態で供給されている。
バージョン2.00は、PlayStation 3の基幹インターフェースである「XrossMediaBar (XMB)」を根本から刷新した記念碑的なアップデートであった。この更新により、カスタムテーマや壁紙、アイコンの変更が可能となり、代名詞であった「波紋」の背景デザインにようやくカスタマイズの余地が生まれた。さらに「インフォメーションボード」の導入や、PlayStation Portableを用いたWi-Fi経由の遠隔起動(リモートプレイ)機能の拡充が図られている。当時、多くのユーザーがインストール後にディスクを廃棄したため、現存する実物は、プラットフォームホルダーがどのようにしてデジタルネイティブなエコシステムへと移行していったかを記録した貴重な史料といえる。