レッドアラーム
Red Alarm-
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バーチャルボーイにおける立体視の可能性を証明した、技術的に野心的な3Dワイヤーフレーム・シューティング。360度の自由な飛行体験は、当時のハード性能を極限まで引き出しました。
説明
『レッドアラーム』は、バーチャルボーイのローンチ直後にリリースされ、その32bitハードウェアの性能を証明する技術的デモンストレーションとしての役割を果たしました。『ハイドライド』や『ゴルフ』シリーズで知られるT&Eソフトが手掛けた本作は、携帯型ゲーム機でフルポリゴンによる3Dフライトシューティングを実現しようとした、極めて野心的な試みでした。当時の16bit機で主流だったスプライトによる「擬似3D」ではなく、ワイヤーフレームエンジンを採用することで、スター・ウォーズ アーケードやアタリの『バトルゾーン』を彷彿とさせる純粋な3D空間を構築しています。
ゲームプレイは、全6ステージの広大な回廊を360度自由に飛び回る体験が軸となります。プレイヤーは戦闘機「テックウィング」を操り、地下トンネルや工業地帯を駆け抜け、高速でのドッグファイトや精密爆撃を遂行します。特筆すべきは、コックピット視点を含む4種類のカメラアングルを切り替え可能で、立体視の深度をプレイヤー自身の好みに合わせられた点です。また、高度なレーダーシステムや分岐ルートといった探索要素が導入されており、隠し通路を通ることでステージをショートカットしたり、武器を強化したりできるなど、リニアなシューティングゲームの枠を超えた奥深さがありました。
『レッドアラーム』のワイヤーフレームという美学は、NECのV810 CPUで高いフレームレートを維持するための設計判断でした。テクスチャマッピングや塗りつぶしを行わず、輪郭線のみを描画することで、複雑なジオメトリ計算と回転処理を両立させています。さらに、当時は珍しいリプレイ機能も搭載しており、ミッションクリア後に異なるカメラアングルから自身のプレイを振り返ることも可能でした。
発売当時、本作はバーチャルボーイの立体視性能を最大限に引き出すタイトルとして高く評価されました。『Next Generation』誌や『ファミ通』など各誌は、圧倒的な奥行き感と滑らかな飛行エンジンを絶賛しました。一方で、ワイヤーフレームという特性上、複雑な場面では視認性が低下するという意見もありました。アーリーアダプターの間では、『マリオズテニス』といった任天堂公式タイトルとは一線を画す、よりハードで技術的に野心的な作品として支持されました。現在振り返ると、この赤と黒のワイヤーフレームの世界は目に負担を強いる側面はありましたが、真の3D空間での移動と独特の緊張感を追求した本作は、バーチャルボーイの限られたライブラリの中でも燦然と輝く金字塔と言えるでしょう。
データシート
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