Slap Shot
他社の先行タイトルを研究し、マスターシステム向けに最適化された高速アイスホッケーゲーム。
説明
『Slap Shot』は、エキシビションマッチとトーナメントの両モードを搭載し、難易度別に分けられた24の国際チームが競い合うアイスホッケーゲームです。プールAにはカナダ、ソ連、チェコスロバキアといった当時の強豪国が名を連ね、プールBとCには中堅国や発展途上のホッケー国が配置されています。この構成は80年代後半のIIHF世界選手権のディビジョンを意識しており、当時のファンには説得力のある仕掛けでした。セガが8ビット機でアーケードライクな高速ホッケー体験を提供することを目指し、コナミの『Blades of Steel』や任天堂の『アイスホッケー』から強く影響を受けて制作されたタイトルです。
ゲームプレイは縦スクロールのリンク上を滑走し、パスやシュート、ボディチェックを行うという直感的なもの。シミュレーションよりもスピード感あふれるアクションに重点が置かれています。本作の最大の特徴は「ショット・カム・リプレイ」であり、ゴールを決めた際の演出は、当時PCホッケーゲーム『Face Off!』(1988年)で見られたようなシネマティックなリプレイを家庭用機で再現しようとする野心的な試みでした。これにより、ライバルタイトルと一線を画す演出効果を生み出しています。
ビジュアル面は『Blades of Steel』のリンクレイアウトやプレイヤーのドット絵から強い影響を受けていますが、マスターシステムという制約の中で十分に役割を果たしており、リプレイカメラが新鮮な驚きを与えていました。サウンドは控えめですが、テンポの良さと親しみやすさを重視した設計となっています。
『Slap Shot』は先行タイトルの影響を受けたクローン的な側面もありつつ、独自の演出システムで個性を打ち出しました。日本で開発されながらも海外市場専用に販売された経緯があり、当時のホッケーゲームの完成度という観点では議論の余地があるものの、マスターシステムのスポーツライブラリを彩る貴重な一本と言えます。
データシート
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