Off Road
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フォードとランドローバーのライセンス車両に特化した、PlayStation 2向けFord Racingシリーズの最終作。
説明
Off Roadは、それまで舗装路を舞台としてきたFord Racingシリーズの枠を超え、初めて過酷なオフロード走行に挑んだ作品です。2008年、PlayStation 2の歴史の終盤にリリースされた本作は、当時フォード傘下にあったランドローバーとの共同ブランド化を実現したユニークな自動車ゲームとして知られています。2000年代初頭の一般的なオフロードレースゲームとは一線を画し、フォードとランドローバーという二大ブランドからライセンスを受けた実車18車種のみで構成されている点が最大の特徴です。
ゲームプレイは、砂漠、水辺、氷雪地帯など12のコースを舞台としたアーケードスタイルのレースが中心です。オープンワールド的な自由度を排し、エリミネーション、スラローム、そしてコース上のコインを集めながら順位を競う独自の「ゴールドラッシュ」といった12のレースモードを軸に構成されています。フォード F-150やフォード レンジャー、ランドローバー ディフェンダー、レンジローバースポーツといった実名車両の挙動を再現し、コース上の修理ポッドを通過することで外観や性能のダメージを修復するリアルタイム修理システムが戦略の鍵となります。
PC版やWii版をPlayStation 2向けに移植するにあたり、開発チームは限られたVRAMの中で車両モデルに高解像度テクスチャを適用することに成功しました。一方で、フレームレートの低下や環境描画の簡素化といったハードウェア起因の制約も顕著であり、当時の比較対象であった『MotorStorm』に見られるような高度なパーティクル表現には至っていません。親しみやすい低価格タイトルとしての性格を強めるため、トラクションモデルは極めてシンプルに設計されており、4×4車両特有の重量感に欠け、氷雪面では滑るような物理挙動が目立つ場面もあります。
リリース当時、本作は手堅いものの新鮮味に欠けるPS2末期の廉価版タイトルとして受け止められました。雑誌レビューではコストパフォーマンスの高さやランドローバーのライセンス採用が評価されたものの、次世代機向けレースゲームと比較すると技術的な古さは否めませんでした。しかし、フォード愛好家や若年層からは、複雑なチューニングを排除した直感的な操作性が歓迎されました。今日では、フォードの米国製トラックと英国の高級オフローダーがPlayStation 2上で共演した唯一の作品として、Ford Racingシリーズの歴史を語る上で欠かせない興味深い足跡となっています。
データシート
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