プロ野球スピリッツ2012
Pro Yakyū Spirits 20122012年度の日本プロ野球シーズンを、高い緊張感とメカニカルな精度で描き出したフォトリアルな野球シミュレーション。シリーズが追求してきた視覚的リアリティの極致であり、PlayStation Vitaへの展開によるクロスプラットフォーム・データ管理の新たなスタンダードを打ち立てた一作。
説明
『プロ野球スピリッツ2012』は、リーグ全体の得点力が低下した「統一球」導入期という戦略的局面を迎えた、NPB全12球団のリアリティを追求した作品である。本作の核となる「スタープレイヤー」モードでは、一人の選手として20年間のプロ生活を歩み、フィールドでの活躍のみならず、契約更改や用具契約といった裏側の要素までを管理していく。プロとしての息の長いキャリア、重圧、そして最高峰の舞台で結果を残すための緻密な準備が本作のテーマだ。放送席の視点を意識した演出と、札幌ドームや阪神甲子園球場といった各球場の環境を再現した高度なライティングエンジンが、スタジアムの熱気を完璧に描き出す。前作『プロ野球スピリッツ2011』からの正統進化を遂げた本作は、デフォルメされた作風の『実況パワフルプロ野球2012』とは対照的に、徹底した技術的深みを追求している。
ゲームプレイは、打撃における洗練された「タイミングとカーソル」システムや、球速と変化の方向を司る多層的な投球インターフェースに依存している。特筆すべき機能として「覚醒」システムが導入され、若手やベテランの能力を、現実の躍進を反映させる形で引き上げることが可能となった。また、選手カードを集めてチームを強化するシミュレーション色の強い「グランプリ」モードも健在だ。何百人もの実在選手特有の打撃フォームや投球モーションが精緻なアニメーションで再現されている点も本作の醍醐味である。技術的にはローカルおよびオンライン対戦に対応しており、PlayStation 3と携帯機版でのセーブデータ連動機能も備えている。そのシミュレーション精度は『MLB The Show』シリーズにも匹敵しつつ、日本の野球特有の戦術であるスモールベースボールや投手戦の駆け引きを忠実に再現している。
リリース当時は、業界最高峰のグラフィックと、2012年シーズンの守備的なCPU思考を的確に反映したAIの進化が高く評価された。「スタープレイヤー」モードの深みも『プロ野球スピリッツ2010』や『2011』からの飛躍的な改善点として注目された。また、PlayStation Vita版との同時展開により、家庭用機と同等のクオリティを外出先でも楽しめるようになったことは、本シリーズの歴史における重要なマイルストーンとなった。
データシート
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