幻想水滸外伝 Vol.2 クリスタルバレーの決闘
Gensō Suiko Gaiden: Vol.2 – Crystal Valley no Kettō
地政学的な対立の狭間で、一人の工作員の追想を軸に展開するノベルアドベンチャー。『幻想水滸伝』シリーズの歴史を補完する、二部作の完結編。
説明
『幻想水滸外伝 Vol.2 クリスタルバレーの決闘』は、ある特務工作員が旧来の宿縁に決着をつけるべく、聖なる宗教都市へと足を踏み入れる物語を描く。大陸全土を揺るがした大戦の終結後、草原の地方を舞台に、生存者や知己との再会を通じて主人公の足跡を辿る。贖罪、政治的謀略、そして戦争が残した深い爪痕。それらの主題が、静止画と緻密に綴られたテキストによって重厚に描き出されている。本作は、北方地域における勢力図の変遷を補完する、一大叙事詩の貴重なサイドストーリーである。
ゲームシステムはビジュアルノベル形式を採用しており、対話や選択肢が物語の分岐を決定づける。本作独自の「ラックポイント」システムは、会話や窮地での決断によって変動し、この数値が特定のストーリー分岐の開放や結末に直結する仕組みだ。全4章で構成され、フッチやビッキーといったお馴染みのキャラクターも登場。幻想水滸伝IIの事象を補完しつつ、後に展開される幻想水滸伝IIIへと繋がる重要なミッシングリンクを埋めている。
本編のRPGシリーズから大きく舵を切ったこの形式は、当時、キャラクターの視点を深掘りする質の高いアートワークと世界観の構築が高く評価された。一方で、すべての物語を網羅するにはラックポイントの管理が不可欠であり、一回の周回ではすべてを体験しきれない硬派な側面も持つ。ハルモニア神聖国の歴史を紐解き、神話的な奥行きを広げた本作は、複雑な世界観を別ジャンルの視点から拡張した好例といえる。国外でローカライズされることはなく、日本国内のファンにとって極めて重要度の高い逸品である。
データシート
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