Family Guy Video Game!
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人気シットコムをマルチジャンル構造で再現した本作。セルシェーディングで表現されたアニメそのもののビジュアルと、混沌としたコメディスタイルを詰め込んだ意欲的な一本です。
説明
Family Guy Video Game!は、当時のライセンスゲームにおける単一ジャンルという定石を覆し、原作アニメの断片的なカットアウェイ・ギャグという構成をマルチジャンル構造へと落とし込んだ意欲作です。本作は、ステューウィー、ブライアン、ピーターという3人のキャラクターを切り替えながら進行する体験を通じ、アニメ作品をインタラクティブなメディアへと再構築しようと試みました。第6世代のコンソールにおいて主流だったプラットフォームゲームの枠を超え、バラエティショーのような形式を採用した点は、非線形なテレビコメディをゲームエンジン上でいかに表現するかという、当時の業界の模索を反映しています。
物語は、世界征服を目論むステューウィー(ベルトラムとの対立)、濡れ衣を晴らそうとするブライアン、そして頭を打ったことで破壊の限りを尽くすピーターという3つの視点が交錯します。ステューウィーのステージはプラットフォームとTPS、ブライアンはステルス重視、そしてピーターは往年のアーケードを彷彿とさせるベルトスクロールアクションと、プレイスタイルもキャラクターごとに明確に差別化されました。特筆すべきは、ピーターの行動から派生するミニゲームの数々で、これは原作の代名詞である唐突なカットアウェイ・ギャグを見事に再現しています。
開発において最も注力されたのは、原作特有の質感を3Dハードで再現することでした。セルシェーディング技術を用いてセス・マクファーレンが作り上げた2Dの独特な世界観を再現しましたが、PlayStation 2のハードウェア制約により、ピーターのステージで敵キャラクターが密集するとフレームレートが低下するなど、技術的な限界も露呈しました。また、原作のライター陣による脚本と豪華声優陣による膨大なボイス収録は本作の強みである一方、そのこだわりが災いし、ブライアンのステルスパートにおけるAIの視覚判定や当たり判定の甘さなど、アクションゲームとしての研磨不足を招いた側面も否定できません。
発売当時の評価は賛否両論であり、批評家からは各ゲームパートの深みの欠如が指摘されましたが、熱狂的なファンからは「プレイできるエピソード」として高く評価されました。原作の持つブラックユーモアと独特のトーンを損なうことなく盛り込んだ本作は、技術的な粗さは残るものの、マルチジャンルを混沌の中にまとめ上げ、第四の壁を破るコメディ作品として、今なお興味深いアーカイブ価値を持っています。
データシート
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