クロヒョウ 龍 が 如 く 新 章
Kurohyou: Ryu ga Gotoku Shinshou
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メインストリームとは一線を画す、神室町の人間ドラマを濃縮した骨太な格闘シミュレーション。東城会の政治的な大立ち回りとは対照的に、若者特有の衝動と地下格闘技の過酷なリアリティを剥き出しにした異色作。
説明
『クロヒョウ 龍が如く新章』は、18歳の不良少年・右京龍也が、強盗の失敗から偶然にも極道の命を奪ってしまったことに端を発する物語だ。九鬼組という強大な存在に追い詰められた龍也は、非合法の地下格闘技場「ドラゴンヒート」で10連勝しなければならないという過酷な選択を突きつけられる。本作のストーリーは、Spadilleが手掛けた300分を超える「動く漫画」スタイルのカットシーンによって描かれ、ノワール調の荒々しい世界観を一層際立たせている。本編シリーズ以上に殺伐とした、逃げ場のない若者の焦燥感が漂う作品である。
ゲームシステムは、格闘ゲーム『Def Jam』シリーズで知られるシンソフィアとのタッグにより、従来の喧嘩アクションから技術的な格闘シミュレーションへと昇華された。多人数を相手にするコンソール版とは異なり、本作はタイマン勝負に特化している。部位破壊を狙う負傷システムや、スタミナ管理、そしてボクシングや空手、ムエタイなど個別に成長可能な20種類以上の格闘スタイルを駆使する奥深い戦いが楽しめる。神室町を再現したマップには、バッティングセンターやキャバクラといったお馴染みのサブストーリーやミニゲームも詰め込まれており、PSPの性能を限界まで引き出した密度を誇る。
桐生一馬という絶対的な主人公から視点を変えた初のスピンオフ作品として、本作は『龍が如く0 誓いの場所』や『龍が如く 極』へと引き継がれるマルチスタイル戦闘の礎を築いた。AKIのレスリングエンジンを継承した異色の操作感は、シリーズの中でも類を見ない。長沼英樹が手掛けたハイテンションな楽曲が、その荒々しくもスタイリッシュな闘志を焚き付ける。
発売当時の評価では、PSPという制約の中で実現した高いパフォーマンス、重厚なサウンドデザイン、そして移動から戦闘へのシームレスな移行が絶賛された。また、「動く漫画」形式の演出は、容量制限を逆手に取った独創的な手法として高く評価されている。後半の難易度の高さにはプレイヤーから驚きの声も上がったが、道場での鍛錬を繰り返して壁を乗り越える達成感は、本作ならではの醍醐味である。PSPのライブラリにおいて、技術と美学の両面で今なお語り継がれる一作だ。
データシート
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