バーニングレンジャー
Burning Rangersセガサターンの後期を代表する、近未来の消防救助部隊をテーマにしたアクションゲーム。崩壊する環境下での民間人救助と消火活動という独自性の高いミッション、ボイスナビゲーションを導入した野心的な3D空間設計、そしてアニメのような物語体験が融合した、今なお熱狂的なファンを持つ名作です。
説明
『バーニングレンジャー』は、セガサターンの晩年を彩った最も技術的に野心的なプロジェクトの一つとして、今なお語り継がれる傑作です。火災が人類最大の脅威となった未来社会を舞台に、精鋭救助部隊「バーニングレンジャー」の物語が描かれます。プレイヤーは新人隊員のショウ・アマバネ、またはティリスとなり、先輩隊員のクリス・パートン、リード・フェニックス、ビッグ・ランドマンらの導きを受けながら任務に挑みます。発電所、海底居住区、宇宙ステーションといった危険地帯を駆け抜け、最後には無重力空間での決死の救出作戦へと展開します。物語の核となるのは、崩壊する宇宙船の中でコールドスリープ状態で見つかった少女、イリア・クラインの救出劇であり、英雄としての矜持と犠牲というテーマが深く刻まれています。
ゲームシステムは、消火活動、民間人の救助、そしてエネルギーの結晶の収集を中心に構成されています。結晶はスコア集計だけでなく、被災者を安全な場所へ転送する手段としても機能します。特筆すべきは、従来のマップ表示を排除し、ボイスナビゲーションを採用した点です。刻々と状況が変化する中、仲間がリアルタイムで指示を出すこの手法は、当時としては画期的な試みでした。ジェット噴射を駆使して飛び、ホバーし、重層的な3D空間を駆け抜けるアクションは、セガサターンのハードウェアの限界を追求した設計となっています。また、色彩豊かなライティング効果や反射表現、広大なポリゴン空間も高く評価されました。畑亜貴、熊谷文恵、瀬上純らが手掛けたサウンドトラックは、アップテンポなJ-POP調のボーカル曲とドラマチックなオーケストラサウンドが融合し、アニメーションのような世界観を見事に補完しています。
ソニックチームが開発し、大島直人が監督、中裕司がプロデュースを務めた本作は、後に『ファンタシースターオンライン』へと繋がる精神的な前身としても位置付けられています。「命を奪うことではなく、救うこと」に焦点を当てるという中裕司の強いこだわりは、非暴力のアクションデザインという挑戦的な試みを通じて具現化されました。
データシート
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