ブラックマトリクス アドヴァンスト
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黒翼が支配し、愛と正義が罪とされる残酷な世界観で展開する戦略RPGが、ドリームキャストで大幅に進化。キャラクターデザインの一新、シナリオの増補、ルート分岐とマルチエンディングの導入により、オリジナル版の持つ陰鬱で忘れがたい魅力を最も深く掘り下げた決定版といえる作品です。
説明
『ブラックマトリクス アドヴァンスト』は、1998年にセガサターンで発売された『ブラックマトリクス』をベースに、大幅な再構築と拡張を施したドリームキャスト版です。本作の舞台は、太古の戦いにより道徳的価値観が逆転したダークファンタジー世界。黒い翼を持つ者が支配階級として君臨し、白い翼を持つ者は虐げられた奴隷階級として扱われ、「愛」「自由」「平等」「正義」といった概念が罪として断罪される特異な社会が描かれています。主人公である白き翼の少年アベルは、自分を愛したという罪で処刑宣告を受けた、プレイヤーが冒頭で選んだ黒き翼の「マスター」を救い出すために立ち上がります。物語は序盤から強い情動を揺さぶる展開を見せます。
ゲームの根幹はクォータービューを採用したターン制タクティカルRPGですが、ドリームキャスト版では演出とコンテンツの両面で大規模な刷新が行われました。キャラクターデザインの一新に加え、立ち絵の大型化やアニメーション演出の強化、さらにはシナリオの加筆が行われています。また、物語後半の展開が見直され、オリジナル版では単一だったエンディングがマルチエンディング形式へと変更されました。特に、オリジナル版には存在しなかった前向きな結末を迎えるルートが追加された点は重要です。序盤の「更生」パートは探索や生活要素が強化され、選ばれなかったマスター候補が後に敵や味方として登場するルート分岐など、単なる移植の枠を大きく超えた作品へと進化を遂げました。
本作は、当時のファンには賛否両論を巻き起こしたものの、今日では『ブラックマトリクス』というシナリオの最も完成された形として評価されています。重苦しい雰囲気、逆転した道徳観、深みを増した物語と高いリプレイ性は高く評価される一方、キャラクターデザインの変更や追加要素によるトーンの変化など、オリジナル版のビジュアルイメージを重視する層からは複雑な意見も寄せられました。しかし、ドリームキャストにおける独自の戦略RPGとして、このダークファンタジーの世界をキャラクター主導の重層的な物語へと昇華させた功績は揺るぎないものです。
データシート
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