Fear Effect
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ループするFMV背景とセルシェーディングキャラクターを組み合わせ、近未来の香港を舞台に描かれるインタラクティブなサイバーパンク・スリラー。2000年に発売された本作は、全4枚組のディスクで構成される圧倒的なボリュームと独創的な映像表現で知られるアクション・アドベンチャーです。
説明
『Fear Effect』は、PlayStationのライブラリにおいて、視覚的なインパクトとメカニクス面で極めて特異な存在感を放つタイトルです。本作は当時の標準的な3D描画手法を完全に排除し、『バイオハザード』のような静止画のプリレンダリング背景を採用する代わりに、環境描写にループ再生されるフルモーションビデオ(FMV)を導入しました。その上にセルシェーディングされたアニメ調の3Dモデルを重ねることで、インタラクティブなコミックやサイバーパンク映画がそのまま動き出したかのような画面構成を実現しています。
ディストピア化した近未来の香港を舞台に、強力なトライアドのボスが失踪した娘を追う3人の傭兵たちの物語が描かれます。物語は骨太なSFスパイ・スリラーとして幕を開けますが、中盤から急展開を見せ、中国神話や道教における「地獄」の概念を色濃く反映したダークな世界へと変貌します。システム面で象徴的なのは、体力ゲージの代わりに採用された「Fear(恐怖)」メーターです。ダメージを受けたり恐怖にさらされたりするたびに心拍数が上昇し、ステルスキルやパズルで心拍を落ち着かせなければバイタルを維持できないという緊張感あふれる仕様となっています。
ループするFMV背景は膨大なデータ量を必要としたため、本作はCD-ROM 4枚組という大ボリュームでリリースされました。当時の8時間程度ののアクション・アドベンチャーゲームとしては異例の、長編RPG並みの極厚マルチディスクケースを採用した物理的な存在感も特筆すべき点です。
『Fear Effect』は、32bitハードウェアの限界に挑んだ斬新な映像表現が高く評価され、批評家から絶賛を博しました。セルシェーディングキャラクターとストリーミングFMV背景の融合は技術的な偉業とされ、そのシネマティックな雰囲気と複雑なサイバーパンク・ストーリーは当時のメディアから高い支持を受けました。一方でゲームプレイ面では評価が分かれました。「ラジコン操作」への依存や容赦のない難易度、そして即死トラップや突然の待ち伏せを覚えて対応する「死にゲー」的な側面は、当時のプレイヤーの間で賛否を呼ぶ結果となりました。しかし、商業的には成功を収め、翌年には前日譚となる『Fear Effect 2: Retro Helix』の制作が即座に決定しました。
データシート
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