Kinect Sports Rivals
Kinectセンサーを活用し、全身の動きを6つの競技に反映させるモーションコントールスポーツゲーム。顔面スキャンによる「チャンピオン」アバターの作成や、オンライン上のライバル対戦など、第二世代Kinectの性能を誇示する技術的ショーケースとしての側面を持ちますが、認識精度のムラがその野心を削ぐ場面も少なくありません。
説明
『Kinect Sports Rivals』は、孤島を舞台にスポーツの栄冠を競い、3つのライバルチームからのスカウトを目指すスポーツゲームです。プレイヤーはKinectのスキャン機能で自身の顔や身体を精巧に反映させた「チャンピオン」を作成し、いずれかの派閥へ所属します。チームキャプテンが導くキャンペーンには挑戦や対立、そして勢力の変遷が描かれ、単なるスポーツ集団競技の枠を超えた物語性が演出されています。収録されているのはウェイクレース、ロッククライミング、サッカー、ターゲットシューティング、ボウリング、テニスの全6種目です。
操作は身体の動きに基づいたジェスチャーで行われ、エイムやタイミングの制御が重要となります。Kinectが部屋に入ったプレイヤーを識別する機能により、2〜4人でのローカル対戦をサポート。また、自身のプレイスタイルが記録され、友人のゲーム内では「非同期のライバル」として自身のチャンピオンが登場する仕組みです。装備や衣装、パワーアップ要素、そしてチームへの忠誠といった成長要素が、単なるスコア以上のやりがいを提供します。
本作は、Xbox 360でコントローラー不要の運動体験を提供し、RareがMicrosoftの『Wii Sports』への回答として確立した『Kinect Sports』および『Kinect Sports: Season Two』の系譜に連なるタイトルです。『Kinect Sports Rivals』は、より洗練された骨格トラッキングやプレイヤー認識、詳細な顔面キャプチャを実装し、従来のXboxアバターに代わるパーソナライズされたチャンピオンを導入するなど、技術的に野心的な進化を遂げました。当初はXbox Oneのローンチタイトルとして予定されていましたが、翌年に延期され、穴を埋める形で先行体験版『Kinect Sports Rivals Preseason』が配信されました。
評価は賛否が分かれ、鮮やかな環境描写、洗練されたプレゼンテーション、チャンピオン作成の完成度、そしてウェイクレースやクライミングといった競技性の高い種目は評価されたものの、キャリブレーションの要求、ジェスチャー認識の不一致、メニュー操作の煩雑さ、競技ごとの深みの差、競技間の待ち時間の長さが指摘されました。また、発売時には既にMicrosoftがXbox OneにおけるKinectの重要性を再考し始めており、ブランドに影を落とした同機の混乱したローンチの影響を受けました。その結果、本来の勢いを失った状態で世に出ることとなったのです。振り返れば、業界がモーションコントロールという潮流から離れつつあった中で登場した、技術的には極めて高度な、しかし時代の徒花となってしまった意欲作といえるでしょう。